東京近郊都市在住の中高年者を対象に居住地域に対するコミュニティ感覚を測定し、地域社会活動への参加および職業からの引退がもたらす変化を検討した。市民講座参加者への調査の結果、講座参加によるコミュニティ感覚の時系列的変化は見られなかったが、55歳以上の住民を対象としたランダムサンプルへの横断調査では参加者は非参加者と比べてコミュニティ感覚が高かった。退職の影響については退職直後の群でコミュニティ貢献意欲が高く、コミュニティに対する感覚が高まる変化過程を捉える概念や尺度の研究が必要であると考えられた。
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