研究概要 |
平成23年度の交付申請書に記載したように縦断調査の第1波を実施する予定であったが、平成22年度の役割アイデンティティ尺度の問題点を解決するための調査について、分析対象者数が十分得られなかったため、調査会社のモニターに対する追加調査を実施する必要性があった。なお、研究課題全体の目的は、役割アイデンティティ(PRI)を促進するためのプロダクティプ・アクティビティの検討することであるため、従属変数となる役割アイデンティティの尺度の妥当性を確認することは非常に重要な課題である。分析の結果、妥当性を十分に備えたPRI尺度を再構成することができた。 ○調査対象者:Ipsos日本統計調査株式会社に登録するモニター87名 ○調査内容; a)基本属性(年齢、性別、最終学歴、主観的健康状態、主観的経済状況) b)役割アイデンティティ(祖父母アイデンティティ、親アイデンティティ、PRI) c)well-being(生活満足度、ポジティブ感情、ネガティブ感情)(古谷野他,1989;中原,2011;Mroczek&Kolarts,1998) d)自尊感情(Rosenberg,1965;山本他,1982) *なお、当初予定していた縦断調査の第1波は、平成22年度の[研究(1)]の本調査の実施と兼ねることで研究計画の遂行が遅れないように対応した。 また、高齢者のプロダクティブ・アクティビティの代表として、シルバー人材センターの活動が挙げられる。本研究では、このセンターの対象者に対して縦断調査を行うこととなったため、当該センターの研究を遂行している針金まゆみ氏(ダイヤ財団)を大阪大学に招き、指導いただいた。
|