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2011 年度 実績報告書

排斥における集団移行可能性認知の影響

研究課題

研究課題/領域番号 22730480
研究機関千葉大学

研究代表者

礒部 智加衣  千葉大学, 文学部, 准教授 (20420507)

キーワード社会心理学 / 集団過程 / 排斥行動 / 集団移行可能性
研究概要

関係性の構築と排他行動を明示するために、Cyber tossing ball課題(William, Cheung, & Choi,2001)を援用する実験を行った。集団移行の可能性(高-低)をした後、排斥の操作を行った。6人グループのうち1名が排斥されるという場面の観察がそのグループに対する愛着にどのような影響を与えるかについて検討した。その結果、排斥の観察の結果は、集団愛着を低下させた。しかしながら、その程度は集団移行可能性によって調整される可能性が示唆された。移行不可条件においては、排斥の前後で有意な差が認められたが、移行可能条件ではその差は傾向にとどまった。
また、排斥がもたらす初期反応の測度(顔ドットプローブ課題)の妥当性を検討した。先行研究により排斥後には、受容を求めために笑顔への注意が高まるとされている(DeWall,et al.,2009)。そこで、曖昧な排斥の後にも同様の傾向が認められるかを検討した。その結果、先行研究と異なり、特定の表情への注意は示されなかった。刺激およびその呈示時間等を今後検討する必要があると考える。
次に、否定と親密の意味を含有しているからかいが集団愛着に影響するかを検討した。結果、からかいの主効果は示されなかったが、アタッチメントスタイルによって調整されることが示された。他の型に比べ回避型においては、からかい後における仲間集団への愛着が低いことが示された。
さらに、会社組織における人間関係(上司・部下)と信頼的関係を持つことが、給与体制や仕事のやりがいを考慮した上でも、集団移行の欲求(離職や部署移動)に少なからぬ影響を及ぼすことが、確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

仮説が十分には支持されておらず、他の要因等も含めて検討する必要がある。

今後の研究の推進方策

実験においてはデータ数を増やし、再度検討していく予定である。また、より客観的な指標を用いて検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The predictors of managers' positive attitudes toward their organization2011

    • 著者名/発表者名
      ISOBE,C., ENAMI,J., URA, M., ORIMO, H.
    • 学会等名
      The 12th European Congress of Psychology
    • 発表場所
      The 12th European Congress of Psychology
    • 年月日
      2011-07-05

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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