研究概要 |
【研究1】喫煙者の潜在的な喫煙イメージの高さに影響する要因の検討 平成18-20年度に以前の科研費で行った禁煙患者を対象とした研究、そして平成22年度に行った喫煙者と非喫煙者を対象にした研究の全データを詳細に分析し、おおよその要因の特定を行った。具体的には、IAT(潜在的連合テスト)を用いた潜在的指標が、数ヶ月後の禁煙行動を予測し、また周囲からのサポート等が、禁煙成果にプラスの影響があることが分かった。 これらの成果は国外1つ(the 13th Annual Meeting of the Society for Personality and Social Psychology),国内2つ(日本社会心理学会第52回大会、日本心理学会第75回大会)の合計3つの学会、および国内での研究会(自己他者研究会)にて発表を行い、様々な視点からの指摘を受けた。特に海外の学会においては、潜在的連合テストを使用する研究者から本研究結果が大いに注目された。現在、その分析結果をもとに論文化の最中である。 本研究は全体として、喫煙者の喫煙行動を促進し、禁煙に向かわせる行動を阻害する要因を明らかにし、最終的には喫煙者に煙草を止めようと継続的に思わせる内容のプログラムを開発することを目指している。そのため、平成23年度の分析で明らかになったような、禁煙行動の成果を予測したりプラスの影響を及ぼす要因を特定した結果は、意義、重要性が十分大きいと考えている。
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