一般市民の犯罪予防行動の実態と、その促進要因を,調査法と実験法でそれぞれ検討した。まず、成人男女と若年女性とを対象にした調査を行い、個人のライフスタイルによって効果的な犯罪予防行動が異なることが示された。次に、複数時点のパネル社会調査からは,犯罪予防行動を取っている個人はその後に犯罪被害にあう可能性が低くなることが示された。 最後に,外歩き時のイヤホン使用、自転車へのひったくり防止カバーの着装、自転車のツーロックを題材に、異なる情報を用いた介入実験を行い、脅威アピールが予防行動の促進に有効であるが、行動の性質によって効果的な情報が異なってくることが示された。
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