研究課題/領域番号 |
22730536
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
高橋 靖子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (20467088)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 関係性の問題 / 獲得された安定型 / 代理対象 / 子どものアタッチメント / 援助プログラム |
研究概要 |
今年度の調査では、昨年度に引き続き妊婦の内的ワーキングモデルについて従来の安定型と不安定型のカテゴリーだけでなく、安定型を獲得された安定型および継続した安定型に操作的に分類し、母親自身の幼少期および現在の重要な他者から得られるソーシャルサポートとの関連を明らかにした。 まず、インタビューの内容より親以外の重要な他者に関する語りを分類したところ、獲得安定型の特徴として、継続安定型や不安定型に比べ、祖父母との同居や近住が多く、さらに祖父母に親しみを持つ傾向が強かった。また、幼少期における他者からの情緒的なサポートに言及した人は、過去の親からの拒否体験が認識されていた。このように、親との良好でない関係が祖父母や重要な他者との関係によって補完される様相がみうけられた。 新たな調査として、就学前児のアタッチメント評定と養育者の心理特性やソーシャルサポートととの関係についての縦断研究を開始した。現在データを分析中であり、その成果は学会発表や論文によって公表予定である。今後、子どもと養育者に対する心理援助技術や評価方法に応用させながら、関係性に問題のある親子を適切にアセスメントして個別的な援助プログラムを考案したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
イギリスで予定されていた面接技法のトレーニングがむずかしい状況であり、子どものアタッチメントに関するアセスメントの開発へと変更した。そのため、文献の読みこみや分析のための人出の確保が不十分である。
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今後の研究の推進方策 |
子どものアタッチメントに関するアセスメントの日本版標準化作業に集中したい。
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