本研究の目的は,AAIにより母親の内的作業モデルを測定し,主要な養育者以外の代理対象の特徴を示す。さらに,母親のIWMと幼少期の代理対象の存在,現在の夫婦関係との関連に着目し,子どもへの愛情に及ぼす影響について検討する。妊娠期および産褥期に面接と質問紙調査を実施した。AAIの獲得安定型では代理対象が存在した場合に,存在しない場合よりも新生児への愛情が高かった。新生児への愛情において,母親の抑うつ傾向を統制した上で良好な夫婦関係や代理対象の存在が関連していた。 また、4-6歳児50名にASCTを実施しており、今後AAIと合わせて子ども-養育者の関係性を測定するツールとして使用予定である。
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