本研究は、幼児期から児童期初期(4‐8歳)の子どもとその母親および担当教諭を対象とし、子どもの自己有能感・社会的受容感の発達プロセスと機能を解明することを目的として行われた。その結果、幼児期・児童期初期における自己有能感・社会的受容感の発達には、幼児期においては母親からの温かい養育態度が、児童期初期においては教師によるポジティブな評価が影響している可能性が示唆された。また、幼児期における自己有能感の高さは、その後の向社会性を高める可能性が認められた。今後はさらに縦断的データを蓄積し,自己有能感・社会的受容感の発達に影響を及ぼす気質や環境要因に関する詳細な検討を行う必要があるものと考えている。
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