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2012 年度 実績報告書

死別後の不適応リスクに応じた遺族ケアの方法と効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730567
研究機関関西学院大学

研究代表者

坂口 幸弘  関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (00368416)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード悲嘆 / 死別 / 喪失 / 遺族ケア / ニーズ / 介入 / ワーク / 絵本
研究概要

今年度は不適応リスクの高い遺族への実践介入に関して、新たな方法の検討を行った。
一つは、「ワーク形式による介入」である。故人や本人をはっぱに喩えた独自のワークシートを開発し、故人への思いや、看取り時の思いを書いてもらうことで、遺族が自らの気持ちを整理する機会を提供した。加えて、その記述内容に基づき制作した映像作品を鑑賞してもらい、遺族同士が体験の共有を図ることも試みた。遺族への事後アンケートによると、ワークシートに記入することで、自分に向き合えたという意見が得られた。ワークは行わずに、作品を鑑賞したのみの人からは、物語の中に出てくるさまざまな意見が参考になったとの回答が得られた。これらの結果から遺族へ介入方法の一つとして、ワーク形式の有用性が示唆される。
もう一つは、「絵本の制作」である。絵本は、ときに遺族の悲しみを癒すことがあり、遺族ケアの選択肢の一つとして有用なツールとなりうると考えられる。調査1として、作成した2パターンの絵本(案)を大学生に提示し、物語としての筋道(分かりやすさ/感情移入/長さ/文体)、絵(色彩バランス/文字とのバランス/タッチ)などについて評価を求めた。調査2として、調査1を踏まえて改良された絵本(改良版)について、子どもを亡くした母親を対象に評価を求めた。その結果、絵本の有用性が示唆された。このような絵本によって、遺族会やカウンセリングのために家から出ていくだけの回復が出来ていない遺族に対し、家の中にいながらであっても何らかのケアの効果が得られるのではないかと期待される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 子どもの悲嘆とグリーフケア2012

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 雑誌名

      健康教室

      巻: 63(5) ページ: 78-80

  • [雑誌論文] 高齢者の死別体験とグリーフケア2012

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 雑誌名

      月報司法書士

      巻: 488 ページ: 8-13

  • [学会発表] ワーク形式による遺族ケアの試み-あなたと作るはっぱの物語-.

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 学会等名
      第36回日本死の臨床研究会年次大会
    • 発表場所
      京都・国立京都国際会館
  • [学会発表] 死別した配偶者へのグリーフケア

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 学会等名
      日本心理学会第76回大会
    • 発表場所
      東京・専修大学
  • [図書] 死別の悲しみに向き合う─グリーフケアとは何か2012

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 総ページ数
      254
    • 出版者
      講談社現代新書

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公開日: 2014-07-24  

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