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2012 年度 実績報告書

初期視覚系における運動情報処理の神経基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22730586
研究機関専修大学

研究代表者

石金 浩史  専修大学, 人間科学部, 准教授 (30323562)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード網膜 / 神経節細胞 / 運動情報処理 / ゼブラフィッシュ / optomotor response / 運動残効
研究概要

運動残効は視覚系における運動情報処理を解明する上で有用な現象として盛んに研究対象とされてきた。これまでの研究成果により,代表的な実験動物であるゼブラフィッシュの視機性反応であるoptomotor response(OMR)において運動残効が存在することが明らかになっている。また,ゼブラフィッシュ網膜に運動方向選択性神経節細胞が存在することがわかった。運動方向選択性神経節細胞は視機性反応の制御に貢献していることが示唆されている。そこで本研究では,運動方向選択性神経節細胞の活動がOMRにおいて観察される運動残効を説明可能かどうか検討した。ゼブラフィッシュの剥離網膜標本に多点電極を適用し,行動実験においてOMRを誘発する矩形波グレーティング刺激を様々な運動方向で呈示して運動方向選択性神経節細胞からスパイクを記録した。まず,スパイクの生起頻度に基づき,記録された細胞の最もよく応答する運動方向(preferred-direction)と最も応答が抑制される運動方向(null-direction)を同定した。さらにnull-directionの運動刺激呈示後のスパイクについて解析したところ,OMRにおいて運動残効を引き起こす長時間の運動刺激呈示後に高い頻度でスパイクの生起が観察された。このような現象はpreferred-directionの運動刺激呈示後には観察されなかった。運動方向選択性神経節細胞は高い頻度でスパイクを生起することにより受容野内にその細胞のpreferred-directionの運動が存在することを脳に伝える。したがって,これらの結果からOMRにおける運動残効が運動方向選択性神経節細胞の活動特性によって説明可能であることが明らかになった。本研究の成果により,ゼブラフィッシュのOMRと運動方向選択性神経節細胞が運動視の神経基盤を解明する上で有用であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ゼブラフィッシュの視運動反応と運動刺激に対する順応2013

    • 著者名/発表者名
      石金 浩史
    • 雑誌名

      専修人間科学論集

      巻: 3(1) ページ: 81-87

    • 査読あり
  • [学会発表] 網膜からのマルチニューロン記録と行動実験による視覚系の解明2013

    • 著者名/発表者名
      石金 浩史
    • 学会等名
      日本基礎心理学会2012年度第2回フォーラム
    • 発表場所
      豊橋商工会議所,豊橋市
    • 年月日
      20130302-20130302
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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