研究課題
唾液中のインターロイキン6(IL-6)やC反応性蛋白(CRP)によるストレス評価の可能性を検討するために、平成22年度は急性ストレス事態におけるIL-6・CRP濃度の変動を検討した。52名(男性40名・女性12名)の大学生を対象に急性ストレス負荷として、ストレス課題(スピーチ・暗算)を実施した。ストレス負荷前に2回、負荷中に3回、負荷後に5回の唾液採取を行い、同時に主観的なストレス度もVisual Analogue Scale (VAS)によって測定した。得られた唾液からIL-6・CRP濃度をELISA法によって測定した。統計的分析の結果、主観的なストレス度は課題時に上昇し、急性ストレス負荷の妥当性が確認された。唾液中IL-6・CRP濃度はストレス負荷に対し:濃度が上昇し、IL-6は1時間後も濃度が有意に上昇した状態であった。これらの結果は、両指標がストレスに対して鋭敏に反応することを示しており、かつIL-6については上昇が比較的長い時間にわたって継続することから、フィールド場面での応用可能性も示唆された。
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