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2011 年度 実績報告書

唾液中炎症系バイオマーカーを用いたストレス評価

研究課題

研究課題/領域番号 22730597
研究機関独立行政法人労働安全衛生総合研究所

研究代表者

井澤 修平  独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 作業条件適応研究グループ, 研究員 (00409757)

キーワードストレス / 唾液 / インターロイキン6 / C反応性蛋白
研究概要

唾液中のインターロイキン6(IL-6)やC反応性蛋白(CRP)によるストレス評価の可能性を検討するために、平成23年度は長期的なストレス事態におけるIL-6・CRP濃度の変動を検討した。長期的ストレス事態として2週間の教育実習(幼稚園実習)に注目し、実習に参加する女子学生13名を対象に、2週間の実習期間の前後に唾液を採取させた。採取ポイントは実習開始2週間前、開始1週間目、2週間目、実習終了数日後とし、各ポイントについて、朝(起床直後、起床30分後)と夜(就寝前)に各対象者が自身での自宅で唾液を採取する手続きとした。唾液検体は冷凍状態で回収し、唾液からIL-6、CRP濃度の測定を行った。また主観的なストレス度を日本語版自覚ストレス尺度(Perceived Stress Scale:PSS)を利用して測定した。
分散分析の結果、主観的なストレス度(PSS得点)は実習中に高い傾向が認められた。IL-6、CRPについては、両マーカーともに、起床時に高い濃度を示した。また、IL-6は実習期間中(実習1週目)に有意に高い値を示した。一方でCRPは、実習期間を通じて、有意な変化を示さなかった。
1年目の結果とあわせて考えると、IL-6は急性ストレスに対する反応が比較的長く続き、また、長期的なストレス状況においても上昇が認められたことから、個人のストレス状態を比較的捉えやすい指標であることがわかった。CRPはストレスに対する反応性は一過性であり、長期的なストレス状況においては上昇が認められなかったため、ストレスの評価という目的においては有用でない可能性が示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Adrenal hormone response and psychophysiological correlates under psychosocial stress in individuals with irritable bowel syndrome2012

    • 著者名/発表者名
      Sugaya, N., Izawa, S., Kimura, K., Ogawa, N., Yamada, K. C., Shirotsuki, K., Mikami, I., Hirata, K., Nagano, Y., Nomura, S., & Shimada, H
    • 雑誌名

      International Journal of Psychophysiology

      巻: 84 ページ: 39-44

    • DOI

      DOI:10.1016/j.ijpsycho.

    • 査読あり
  • [学会発表] 抑うつ症状と唾液中炎症マーカーの関連:予備的検討2011

    • 著者名/発表者名
      井澤修平・三木圭一・劉欣欣・小川奈美子
    • 学会等名
      第18回日本行動医学学術総会
    • 発表場所
      久留米大学
    • 年月日
      2011-12-10
  • [学会発表] 急性ストレスに対する唾液中CRP反応2011

    • 著者名/発表者名
      山田クリス孝介・井澤修平・菅谷渚・木村健太・小川奈美子・城月健太郎・長野祐一郎・野村忍
    • 学会等名
      第18回日本行動医学学術総会
    • 発表場所
      久留米大学
    • 年月日
      2011-12-10
  • [学会発表] 学生アスリートの慢性的ストレスによる起床時コルチゾール反応-練習後と休養後の比較検討-2011

    • 著者名/発表者名
      菅生貴之・門岡晋・平田勝士・時國順・小林亜未・井澤修平
    • 学会等名
      日本体育学会第62回大会
    • 発表場所
      鹿屋体育大学
    • 年月日
      2011-09-27

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公開日: 2013-06-26  

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