研究課題
本年度は、連続部分断眠及び高作業負荷が日中のパフォーマンスや睡眠に及ぼす影響を明らかにするために、5日間の睡眠制限(4時間睡眠/1晩;対照条件:8時間睡眠/1晩)及び視覚認知課題による高作業負荷(450分作業/日;対照条件:270分作業/日)の両条件を同時に負荷し、それらが日中のパフォーマンス及び睡眠に及ぼす影響を検討した。その結果、①4時間の部分断眠により、持続的注意のパフォーマンスが低下し、主観的眠気・疲労及び生理的眠気が高まること、②持続的注意は作業負荷からの影響を受けないが、高作業負荷により主観的眠気・疲労が高まること、③睡眠制限と高作業負荷の両条件が負荷された条件では、睡眠恒常性を反映する睡眠中の徐波帯域活動が後頭葉に設置した電極で増大することを明らかにした。本研究結果は、睡眠制限と高作業負荷の二つの成分が日中のヴィジランスや眠気・疲労に影響するとともに、それらの相互作用が睡眠中の生理的プロセス(特に視覚野の局地的な睡眠恒常性の増大)に影響を及ぼすことを明らかにした。本研究成果をまとめて、原著論文として報告した。また、本年度は、一晩の部分断眠(4時間睡眠)が日中の主観的・他覚的眠気を亢進させるとともに持続的注意の悪化を引き起こすこと、持続的注意のパフォーマンス低下を検出する精度は眼球関連指標の中でPERCLOS(Percentage of Eyelid Closure Time;1分あたりの閉眼時間の割合)が最も高いこと、及び、PERCLOSの問題点をまとめて、総説として報告した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件) 図書 (3件)
睡眠医療
巻: 8 ページ: 29-35
Journal SLEEP
巻: N/A ページ: N/A
Sleep and biological Rhythms