本研究は、「主任職」や「主幹教諭」に関する分析を中心に行いながら、自治体・学校における制度的・経営的諸条件に加えて、教職員の認識とともに調査することを通じて、学校組織におけるミドルリーダーの機能と役割について分析を行った。調査からは、ミドルリーダーは与えられた業務内における貢献や満足度の一方で、それほど多面的に学校組織に貢献していない側面も明らかとなった。そして、学校管理職による役割期待によって、力量の発揮が左右される側面が指摘できる。また「新しい職」に関する事例では職の制度的な位置づけがあいまいなままで学校現場に裁量というかたちで委任しているが、その評価や検証に課題があるといえる。
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