研究課題/領域番号 |
22730656
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
大多和 直樹 帝京大学, 文学部, 講師 (60302600)
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キーワード | 中高生のメディア利用 / 生徒指導 / 生徒文化 / 若者論 / メディアコミュニケーション |
研究概要 |
平成23年度には、前年度に十分に行うことができなかった中学生の生徒および教師対象の聞き取り調査を補完していくことに力を注ぎつつ、とくに中学生を対象とした質問紙調査を行った。 ●理論的検討 昨年度実施した聞き取り調査および質問紙調査のパイロット調査の結果を踏まえ、本格的な聞き取り調査、および質問紙調査の実査にむけて、聞き取り項目や質問項目の精査を行った。 ●教師対象:生徒指導調査(聞き取り) 今年度は中学校に焦点化し、学区の5つの学校を対象とし、生徒指導主任もしくは管理職(校長.教頭)から1時間程度インタビューを行った。5人の先生に対する補充調査を行った。 ●生徒対象:メディア利用調査(聞き取り) 生徒指導調査の対象校のなかから、生徒のグループインタビューを行った(1校、生徒2~3人ずつ)。対象校の教室において、1時間程度の半構造化されたインタビュー。 ●生徒対象:メディア利用と生徒文化に関する質問紙調査 同一学区の学校を対象とし(中学3校)、1~3学年の生徒、合計1500人規模の質問紙調査を行った。計画では、5校であったが、調査実施が難しくなる昨今、協力を得ることが難しく3校のみの実施となった。それでも、首都圏、小都市のごく同一地域の3校からデータをとることができた。 ●ネット調査 ひきつづき、ネット上で、どのように子ども/若者がコミュニケーションを行っているのかについて調査した。具体的には対象校関係のサイト(とくに「学校裏サイト」)中心。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中学生対象質問紙調査(首都圏、小都市、3校1~3年1500人規模)を実施することができ、研究が軌道に乗ったといえる。ただし、(1)成果を学会に発表することがまだできていないこと、(2)高校生調査を本年度は行わないことにしたこと(来年度以降の計画変更も予定)の点があるから、(2)のおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画では、高校生調査(生徒質問紙調査)を実施する予定であったが、それよりもより多くの地域の中学生を対象とした調査を行ったほうが、本格的な実証的研究に耐えうるデータになり得るという判断から、中学生に焦点を絞って研究を行っていく予定である。これは、本研究の成果を刊行を打診した出版社からのサジェスチョンでもあり、知的生産という観点からも、この方針のほうがふさわしいと考えられる。
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