高等教育システム・ガバナンスの変化に対する各高等教育機関の受容とその対応に関する基礎的文献などの分析、およびガバナンスの違いがもたらす大学のパフォーマンスの測定に関する基礎的作業に従事することが22年度の研究目的であり、具体的には以下のような成果が上がっている。 1.日本における高等教育システム・機関レベルのガバナンスの変化に関する調査 本研究ではシステムレベルでのガバナンスがいかに大学のパフォーマンスに影響を与えたかに注目しているため、その基礎的作業としてガバナンス改革の現状を正確に把握する必要があった。そのため22年度はそうした事例研究のための準備としてガバナンス改革に関する一次資料および文献の収集および分析を開始した。具体的には各大学の中期目標・中期計画・年度計画などを収集し、分析を始めている。また23年度の調査に向けて、調査対象の選定にむけたスクリーニング作業を開始している。 2.専門家との打ち合わせ 23年度に予定している訪問調査の準備として専門家との打ち合わせを予定していたが、22年度には12月に京都大学教育学部および高等教育教授システム開発センター、立命館大学、京都女子大学短期大学部、3月に長崎大学教育学部にて専門家と打ち合わせを行った。それぞれの専門とする国/領域(アメリカ・中国・マレーシア・トルコなど)における高等教育改革の方向性、現状などについて確認し、23年度の調査に向けて助言をもらった。 3.基礎的文献の収集・分析 大学パフォーマンスに関する論文などを収集/分析し、次年度以降の調査に使用する指標などを選定する作業を開始している。
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