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2011 年度 実績報告書

高等教育システム・ガバナンスと大学のパフォーマンスに関する日英比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730677
研究機関青山学院女子短期大学

研究代表者

鈴木 俊之  青山学院女子短期大学, 子ども学科, 准教授 (50346095)

キーワード高等教育 / マネジメント / ガバナンス / パフォーマンス
研究概要

本研究の目的は日英比較を通して高等教育システムにおけるガバナンス改革と大学の生産性との関係を明らかにし、我が国の高等教育ガバナンス改革に寄与することである。23年度は、理論・分析枠組みの構築と英国における事例研究について成果が得られた。
前年度に引き続き、高等教育ガバナンスを理論的に把握するための分析枠組みの構築を行った。特に組織論の成果を吸収し、高等教育組織への分析に応用したのが、9月の日英教育学会での発表である。進行する高等教育改革に対して、大学や学部・学科がどのように対応するのかについて、組織論の戦略的反応に関する仮説を手がかりにして考察し、現在の高等教育システムを制度的環境として、大学や学部・学科はその置かれた立場に応じて、さまざまな反応を戦略的に選択する可能性があり、決してその反応は受動的なものに限らないことを示した。本発表は24年度に日英教育学会誌に掲載予定である。
実証的研究として英国の大学での聞き取り調査も行った。年度当初の予定では日本と英国で調査を行う予定であったが、年度半ばまで予算が未定だったこともあり英国での聞き取り調査に絞って行った。オックスフォード大学およびロンドン大学教育研究所を訪問し、シニアレベルの研究者に対して、高等教育改革および大学のガバナンスの変更が研究にいかに影響を及ぼしたのか、それに対してどのような対策を行っているのかなどを質問した。置かれた状況により研究者あるいは研究ユニットは異なる対応を迫られているが、研究費を多元化し自前で調達することにより高等教育改革からある程度距離を置くことができることが改めて明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度に予定していた、国内での中規模な調査票を用いた調査については、去年度の予算が年度半ばまで未定だったため延期したが、理論/枠組み構築に関する研究については順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

国内の大学への聞き取り調査などを行う予定にしている。元々予定していた調査票などを用いた大がかりな調査ではなく、インタビューを中心とした小規模な調査を行う。対象は自然科学分野および人文科学分野であり、研究費獲得に対してどのような戦略をとっているのかを、特に当該分野におけるトップの大学と平均的な大学、および大学の規模・歴史などを考慮した上で、対照的な対応を取っていると思われる大学を選び、調査する。訪問時期は未定だが、10月以降になる予定。またそれと並行して3年間の研究の総括に入る。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高等教育改革と組織の反応2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木俊之
    • 学会等名
      日英教育学会
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      2011-09-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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