研究概要 |
平成23年度研究課題:数学的理解を促す「説明する活動」の分析モデルの実証的検証-小・中「図形」領域の学習指導の接続に焦点を当てて- ,1.平成23年度前期の研究課題:分析モデルを用いた授業分析 年度前期に次の点に取り組んだ。 (1)平成22年度に行った実験授業(小学校5年生「合同な図形」/中学校2年生「証明」)の詳細な分析を通して,「《手続きの説明》の多様性」と「《根拠の説明》の一様性」について考察し、多くの場合、《手続きの説明》と《根拠の説明》とは、1対1対応で関連し合っていないことを示した。 (2)上記(1)の考察を、国際学会で発表し、研究に関する意見交換や資料収集を行った。 2.平成23年度中期の研究課題:分析モデルに基づく授業構成原理の導出 年度中期に、次の点に取り組んだ。 (1)《手続きの説明》と《根拠の説明》のほかに、それらにかかわる《事実(測定値、計算の答え)》などが説明に用いられることを小・中学校での授業を詳細に分析して述べた。 (2)小学校算数科の教科書から読み取れる《手続きの説明》と《根拠の説明》を求める箇所を抜き出し,それらの内容を扱う授業の流れを想定して,共通点(多様な子どもの考えを整理する段階が必要)を明らかにした。 3.平成23年度後期の研究課題:分析モデルに基づく授業構成原理を用いた授業の設計と実施 H23中期で取り組んだ2)までで明らかにした,「説明の対象の分類」と「多様な考えの整理」をする場面を授業構成に設定することを前提とし,H24年度に,その前提を踏まえた授業の設計と実施が残された。
|