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2012 年度 実績報告書

協同的学習における言語力を基盤とした科学的な思考力育成に関する実践的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22730694
研究機関広島大学

研究代表者

松浦 拓也  広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (40379863)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード協同的学習 / 科学的な思考力 / 言語活動 / 相互作用 / 中学校理科
研究概要

平成24年度は、自然現象を科学的に考え整理する場面において、児童・生徒の科学的な思考力を育成する、言語力と協同的学習を基盤とした教授-学習プログラムの開発を完了することを目標とした。また、その前段階として、(1)文化的発達の視点による学習者の科学概念構築過程の分析、(2)科学に対する態度の違いが概念獲得に及ぼす影響について、その構造及び特徴を諸外国との比較に基づいて分析、の2点を行うことを通して指導法への示唆を導出することとした。その結果、
(1)中学校理科における小グループでの話し合いにおいて、文化的発達としての科学概念の獲得が高次の段階に到達したグループでは、他者との相互作用の中で科学概念と補助的道具の素朴な結びつきが破綻し、科学概念と補助的道具の正しい対応関係が形成されていた。そして、形成された正しい対応関係を他者に説明することで、両者の結びつきが精緻化されていくことが明らかとなった。
(2)PISA2006のデータを用い、「科学的リテラシー得点」と「生徒の科学に対する態度」の関連を構造的に分析する際に、カナダ、香港、日本、韓国、台湾、アメリカの6カ国で多母集団同時分析による比較を実施した結果、日本を含む東アジアでは「科学的リテラシー得点」に対して「科学の楽しさ」や「科学に関する全般的興味・関心」の影響が大きく、北米では「科学に関する個人的価値」の影響が大きいことが明らかとなった。
以上の研究成果、及び前年度までの研究成果を統合し、科学的な思考力を育成する、言語力と協同的学習を基盤とした教授-学習プログラムの基盤を構築した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 科学に対する態度と科学的リテラシーに関する構造的分析2012

    • 著者名/発表者名
      松浦拓也
    • 雑誌名

      広島大学大学院教育学研究科紀要 第二部

      巻: 61 ページ: 17-23

  • [雑誌論文] 理科における観察・実験結果の考察に関する子どもの学習実態と要因構造の分析 -小学生と中学生との比較の視点から-2012

    • 著者名/発表者名
      木下博義
    • 雑誌名

      理科教育学研究

      巻: 53 ページ: 29-38

    • 査読あり
  • [学会発表] 小学校理科における話し合い活動を通して形成される概念構造に関する一考察

    • 著者名/発表者名
      前田圭介
    • 学会等名
      日本理科教育学会第62回全国大会
    • 発表場所
      鹿児島大学
  • [学会発表] 理科における考察する力の育成に関する研究

    • 著者名/発表者名
      隈部悟
    • 学会等名
      日本理科教育学会第62回全国大会
    • 発表場所
      鹿児島大学
  • [学会発表] PISA2006における科学に対する態度の潜在構造分析

    • 著者名/発表者名
      松浦拓也
    • 学会等名
      日本科学教育学会第36回年会
    • 発表場所
      東京理科大学
  • [学会発表] Structure of the Student Interest in Science and Scientific Literacy: Using the Latent Class Analysis

    • 著者名/発表者名
      Takuya Matsuura
    • 学会等名
      International Conference on Science Education 2012
    • 発表場所
      南京大学
  • [学会発表] 科学的思考力育成のための小学校理科学習指導に関する研究

    • 著者名/発表者名
      川崎弘作
    • 学会等名
      日本教科教育学会第38回全国大会
    • 発表場所
      東京学芸大学

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公開日: 2014-07-24  

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