本研究は、農業高校の地域連携教育の中で、特別支援学校との連携について着目し、その教育的効果や手法など体系的に調査研究を行った。昨今、農業高校では特別支援学校などが併設される傾向が多くなっており、「農業」分野における「福祉」的視点からのアプローチが始まっている事が明らかとなった。 具体的には、特別支援学校の分校が併設されている農業高校に、継続的な調査を行った。特別支援学校の分校と農業高校との「共同授業」は、従来の教師主体による「知識・理解」に留まらず、さらには農業高校生が、特別支援学校の生徒に「技能・表現」を伝える事が、生徒自身に「伝える力」といった新たな学びの形成になりうることが明らかとなった。
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