本研究では、近年の米国において急速に開発が進められているキャラクター・エデュケーション教材を公民教育と道徳教育の統合という視点から分析し、明らかになった論理にもとづき、わが国の社会科公民教育の新しい授業モデルを開発しようとした。その結果、米国キャラクター・エデュケーションは「憲法が提示する道徳的価値」を「子どもの道徳性発達論」にもとづいて教育する「立憲主義道徳学習」を展開していた。そして、その論理を応用し、中学校社会科公民分野向けの教材として「トリアージ‐助ける命を選べるの?-」、高等学校公民科向けの教材として「輸血拒否事件‐あなたの命はだれのもの?‐」を開発した。
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