• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ガロア点を用いた射影多様体の分類理論と新展開

研究課題

研究課題/領域番号 22740001
研究機関山形大学

研究代表者

深澤 知  山形大学, 理学部, 助教 (20569496)

キーワードガロア点 / 正標数 / 射影代数多様体 / 射影 / ガロア群 / ガウス写像
研究概要

ガロア点を用いた射影多様体の分類、ガロア点と周辺分野との関係の創出、という目的に関して、[1]Galois points for a non-reflexive plane curve of low degree,[2]On the number of Galois points for a plane curve in positive characteristic,IVという2本の論文を単著で著した。射影平面内の点Pが射影平面曲線に対するガロア点であるとは、Pからの点射影が呈する関数体の拡大がガロア拡大となるときにそのように言う。[1]においては、標数正のある種の平面有理曲線Cのガロア点の集合と、射影平面内のCの特異点以外のF_q-有理点の集合とが一致することを示した。このようにガロア点と有理点の配置が一致するような例は、本間正明氏(神奈川大学)により明らかにされたHermitian曲線と著者によるKlein4次曲線の2つしか知られておらず、第3の新たな例である。一方、この曲線とHermitian曲線は本間氏とBallico-Hefezが分類した'non-reflexive plane curve of low degree'という曲線のクラスに属する。そのクラスに属するすべての平面曲線に対して、ガロア点の分布を明らかにした。[2]においては、正標数の非特異平面曲線の内ガロア点の分布について、未解決で残っていた標数2の場合を完全に解決した。特に、標数2で次数dの平面曲線でガロア点をちょうどd個もつものを発見し、その定義方程式を決定した。この結果により、非特異平面曲線上のガロア点の個数の可能性は上から(d-1)^3+1,d,1,0となることがわかり、特に上位二位までの個数をもつ平面曲線の特徴づけが与えられた。また、外ガロア点の分布においてはd=p^e×mと表示したときe≧1の場合が未解決であるが、m≧3のときにその分布を明らかにした。より素朴にはガロア点を複数もつ例は知られているものが非常に少なく、今回の2作で2種の例を発見していることには意義がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Classification of plane curves with infinitely many Galois points2011

    • 著者名/発表者名
      Satoru Fukasawa
    • 雑誌名

      Journal of the Mathematical Society of Japan

      巻: 63 ページ: 195-209

    • DOI

      DOI:10.2969/jmsj/06310195

  • [雑誌論文] On the number of Galois points for a plane curve in positive characteristic, III2010

    • 著者名/発表者名
      Satoru Fukasawa
    • 雑誌名

      Geometriae Dedicata

      巻: 146 ページ: 9-20

    • 査読あり
  • [学会発表] Projective geometry of the Gauss map in positive characteristic2010

    • 著者名/発表者名
      深澤知
    • 学会等名
      都の西北 代数幾何学シンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学理工学術院(招待講演)
    • 年月日
      2010-11-13
  • [学会発表] Galois points for a normal hypersurface2010

    • 著者名/発表者名
      S.Fukasawa
    • 学会等名
      研究集会「特異点と多様体の幾何学」
    • 発表場所
      山形大学理学部(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-15
  • [学会発表] 正標数におけるガウス写像の射影幾何2010

    • 著者名/発表者名
      深澤知
    • 学会等名
      第6回アフィン代数幾何学研究集会
    • 発表場所
      関西学院大学梅田キャンパス(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-02
  • [学会発表] Galois points for a normal hypersurface I2010

    • 著者名/発表者名
      深澤知
    • 学会等名
      Workshop on Galois point and related topics
    • 発表場所
      神奈川大学富士見高原研修所(招待講演)
    • 年月日
      2010-06-07

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi