研究概要 |
1.研究実施計画に記載した「(i):組み合わせ論的遠アーベル幾何学の基礎理論の研究」として,望月新一氏と共同で,以下の対象の研究を行った(論文投稿中):配置空間群の間の同型射に対するFC適合性,PSC型遠半グラフの第2コンパクト台コホモロジー群,PSC型遠半グラフから生じる様々な円分物の群論的な同期化,副有限Dehn捻りの一般論,副有限Dehn捻りたちのなす群の構造,円分物の群論的な同期化とスキーム論的な同期化の副有限Dehn捻りに関する比較,標点付き曲線のモジュライ空間上の普遍曲線に対するあるGrothendieck予想.なお,この研究について,京都大学数理解析研究所で開催された国際研究集会において,研究発表を行った. 2.研究実施計画に記載した「(ii):1モノドロミー充満,準1モノドロミー充満な双曲的曲線の研究」として,双曲的曲線の配置空間の上の点に対して1モノドロミー充満,準1モノドロミー充満という概念を導入して,そういった点の研究を行った(論文投稿中).特に,そのような点の同値類が,その点に付随するGalois表現の核によって決定されるというGrothendieck予想型の結果を証明した.また,研究計画「(ii-2):準1モノドロミー充満性の1独立性の研究」を行い,その結果として,種数が0の双曲的曲線に対しては準1モノドロミー充満性は1独立的ではない,特に,種数が0の双曲的曲線に対して,玉川安騎男氏と松本眞氏によって2000年頃に提出された問題の否定的解答を与えた.なお,これらの研究について,それぞれ,東京大学で開催されたセミナー,沖縄尚学高等学校で開催された研究集会において,研究発表を行った.
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