研究課題
三宅克哉氏との共同研究によって得られていた Shanks’s simplest cubic fields に対する同型問題の解を用いることで、付随する3次Thue方程式族の解が決定できることは、すでに示していた。これは、異なるパラメータに対する最小分解体の一致と付随するThue方程式族の非自明解の間には1対3の対応があることを示し、その対応を明示的に与えることによって得られており、付随するThue方程式族の非自明解66個を決定したものであった。この研究を6次Thue方程式に一般化することに成功し、6次の場合には非自明解が全く存在しないことを、非自明な分解体の一致が起こらないことにより示した。Ming-chang Kang氏(国立台湾大)、Boris E. Kunyavskii氏(Bar-Ilan大)との共同研究として、代数閉体上のp群Gに対するネーター問題の研究を、不分岐Brauer群B0(G)を通じて行った。これまでGの位数がpの4乗以下の場合は、有理関数体のGの置換作用による不変体k(G)は有理的、したがってB0(G)=0であることが知られていた。我々は、以下を示した:Gを奇素数pに対する位数pの5乗の群とする。このとき、B0(G)が非自明であるための必要十分条件は、Gが10番目のisoclinism familyに属すことである。また、この定理の証明の考察から論文中で提起した、G1とG2がisoclinicであれば、不変体k(G1)とk(G2)は安定同型だろうか?という予想は、その後、Fedor BogomolovとChristian Boehningによって肯定的に解決された(arXiv:1204.4747)。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Asian J. Math.
巻: 未定 ページ: 未定
Functiones et Approximatio, Commentarii Mathematici
巻: 47 ページ: 35-49
10.7169/facm/2012.47.1.3