• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

正則図形を用いた結び目や絡み目の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22740050
研究機関大阪工業大学

研究代表者

塚本 達也  大阪工業大学, 工学部, 准教授 (10350480)

キーワード幾何学 / トポロジー
研究概要

本研究の目的は正則図形を用いて結び目や絡み目を研究することである。特に、正則図形として与えられた結び目や絡み目の型が自明か否かを判定することである。本年度は単純リボン操作という局所変形によって得られる結び目や絡み目について研究を行った.単純リボン操作は1型と2型に分かれるが,2型は結び目や非分離な絡み目の型を常に変える.さらにこのとき種数を増加させるので,結び目や非分離な絡み目から2型の単純リボン操作で得られた結び目や絡み目は非自明であることが分かる.さて1型の場合も結び目や絡み目の型が変われば種数は増加するので非自明であることが分かるが,型を変える必要十分条件は単純リボン操作に付随する単純リボンタングルが完全分離ではないことである.しかしながら与えられた単純リボンタングルが完全分離か否かを示すのは容易ではない.そこで昨年度の研究では単純リボンタングルに付随する絡み目(付随絡み目)を導入して,単純リボンタングルが完全分離であれば付随絡み目も完全分離であることを示した.本年度は本学の渋谷哲夫氏に協力していただき,付随絡み目を拡張した付随グラフを導入し,付随グラフが完全分離であることと,単純リボンタングルが完全分離であることが同値であることを示した.付随絡み目では判定には弱く,単純リボンタングルが完全分離であるための十分条件しか与えられなかったが,付随グラフに拡張することで必要十分条件を与えられたことは大きい.結果,完全分離であることを示せなかったいくつかの単純リボンタングルについて,完全分離であることを示すことができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

正則図形として与えられた結び目や絡み目の型が自明か否かを判定する研究において,単純リボン操作という非常に興味深い局所操作を導入することができ,様々な結果を得ることができた.

今後の研究の推進方策

単純リボン操作によって得られた結び目や絡み目の型が自明か否かの判定,および素であるか否かの判定の研究に注力する.共に結び目や絡み目が張る,はめ込まれた円盤(群)と,単純リボン操作に付随する球面や素分解を与える球面との交差を解析することで行う.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] On attendant graph of simple ribbon moves for links2011

    • 著者名/発表者名
      塚本達也, 渋谷哲夫
    • 雑誌名

      Mem.Osaka Inst.Tech.Ser.A

      巻: 56 ページ: 19-23

    • 査読あり
  • [学会発表] Simple ribbon fusions for links2012

    • 著者名/発表者名
      塚本達也
    • 学会等名
      研究集会「結び目の展望」
    • 発表場所
      早稲田大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] Simple ribbon fusions for links2011

    • 著者名/発表者名
      塚本達也
    • 学会等名
      Friday Seminar on Knot Theory
    • 発表場所
      大阪市立大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-10-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.oit.ac.jp/ge/~tsukamoto/rsj.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi