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2012 年度 実績報告書

非線形双曲型および分散型方程式の高周波漸近解析

研究課題

研究課題/領域番号 22740089
研究機関大阪大学

研究代表者

砂川 秀明  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80375394)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード漸近解析 / シュレディンガー方程式 / 波動方程式
研究概要

本年度は非線形波動方程式と非線形シュレディンガー方程式に関して成果を得た。それぞれについて成果の概要を以下に記す。
・空間2次元において3次の非線形項を伴う波動方程式の非線形消散構造について考察した。より具体的には、Christodoulou-Klainermanの意味での零条件が満たされない場合でも、非線形項の形状から決まるある関数が単位円周上で符号を保つならば解は時間大域的に存在すること、および、時間の増加ともに解のエネルギーが減衰することを証明し、さらにその減衰レートの評価を与えた。この結果は、上見練太郎氏が1990年代に提唱していた未解決問題の主要な部分を肯定的に解決したことに相当する。部分的な先行結果は久保英夫氏や星賀彰氏等によっても得られていたが、この論文の結果はそれらを全て含む最も一般的なものである。(片山聡一郎氏・室谷大輔氏との共同研究)
・小さな初期値に対する非線形シュレディンガー方程式系の解の有限時間爆発の例を構成した。多くの先行研究では方程式に付随した保存則であるビリアル等式に基づいたアプローチが採られていたため、解の爆発が起こるためには初期値がある程度大きいことが必要であり、任意に小さい初期値に対する解の有限時間爆発を扱ったものは(背理法による非構成的な少数の結果を除くと)皆無であった。これに対して本研究では、特殊な状況下では初期値がどんなに小さくても有限時間内で解に特異性が発生することを単純なモデルを用いて示し、爆発のメカニズムが一種の共鳴現象に関係していることを明らかにした。さらに、解の最大存在時間を初期振幅の大きさを用いて評価した。(小澤徹氏との共同研究)

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Small data blow-up for a system of nonlinear Schrodinger equations2013

    • 著者名/発表者名
      Tohru Ozawa, Hideaki Sunagawa
    • 雑誌名

      Journal of Mathematical Analysis and Applications

      巻: 399 ページ: 147-155

    • DOI

      10.1016/j.jmaa.2012.10.003

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The energy decay and asymptotics for a class of semilinear wave equations in two space dimensions2012

    • 著者名/発表者名
      Soichiro Katayama, Daisuke Murotani, Hideaki Sunagawa
    • 雑誌名

      Journal of Evolution Equations

      巻: 12 ページ: 891-916

    • DOI

      10.1007/s00028-012-0160-4

    • 査読あり
  • [学会発表] 微分型非線形シュレディンガー方程式系の零構造について2012

    • 著者名/発表者名
      砂川秀明
    • 学会等名
      第10回浜松編微分方程式研究集会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2012-12-19
  • [学会発表] Quadratic nonlinear Schrodinger systems in the presence of mass resonance2012

    • 著者名/発表者名
      砂川秀明
    • 学会等名
      微分方程式の総合的研究
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2012-12-15
  • [学会発表] Small data blow-up for NLS systems

    • 著者名/発表者名
      Hideaki Sunagawa
    • 学会等名
      China-Japan Joint Meeting on PDE at Yanji
    • 発表場所
      Yanbian University
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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