研究概要 |
主な研究課題である「変わり点の合流問題の超局所解析的アプローチ」について、申請書に記載したようにParis13大学のM.Zerzeri氏と共同研究を行った。Skypeやe-mailによる討論に加え、12月1日~20日、2月24日~3月17日の期間の自身の渡航により議論を重ね、この共同研究の第1課題である「2つの変わり点の合流(自由度1)」において本質的な部分については解決に至った。現在この結果は論文投稿準備中である。また上記の渡航期間中に本研究課題について、Paris11大学(仏)・Bologna大学(伊)・Institut Henri Poincare(仏)にて講演を行った。また立命館大学に招聘したM.Dimassi氏(Paris13大学,10月)や、A.Martinez氏(Bologna大学,12月)、本学の藤家雪朗氏と、本研究課題に関連する共同研究を開始した。 また申請書に記載したもうひとつの研究課題である浦部治一郎氏(同志社大学)との共同研究「フックス型偏微分方程式の特異初期値問題」については現在、論文投稿・査読中であり、日本数学会秋季総合分科会において発表した。さらに自身研究課題である完全WKB法との関連から、この共同研究の主たる手法である「同次性に基づいた偏微分作用素の常微分作用素への帰着」について、研究を進めた。これについては「第17回超局所解析と古典解析」研究集会において発表し、そこでの研究討論から、より一般的な枠組みでの特徴付けへ研究をすすめるに至った。
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