研究概要 |
4体問題の超8の字解の変分法による存在証明の論文を完成させ, 掲載決定になった. 作用積分の最小点が衝突特異点を持たないことを示すことが最も難しい部分であり, それを解決するために田中和永氏がKepler型問題における衝突の回数の評価などする際に用いたスケーリングの方法を導入した. 3体8の字解の発見以降, この方法を適用した例は他になく, 本研究の成果はn体問題の様々な周期解の存在を示す際に今後応用されていくと考えられる. また, 3体8の字解はKAM安定であることが証明されているので, Poincare-Birkhoffの不動点定理より8の字解周辺には無限個の周期解が存在する. そのなかでも8の字解と同様に1つの曲線上を互いに追跡し合うといういわゆる単舞踏解的対称性をもつ解をいくつか数値計算により発見した.
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