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2012 年度 実績報告書

暗黒物質探索検出器の3次元位置較正システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22740144
研究機関東京大学

研究代表者

竹田 敦  東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (40401286)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード暗黒物質 / 検出器の位置再構成 / 検出器の較正
研究概要

本課題研究により最適化・製作を行った位置較正システムを用いて、液体キセノン検出器(XMASS検出器)の内部に様々なエネルギーのガンマ線(またはエックス線)を放出する較正源を挿入し、検出器の検出効率・位置再構成能力・エネルギー直線性の評価を行った。
平成24年度は、昨年度に引き続き、57Co較正源(外径0.2mmのステンレスチューブに封入、KRISSと共同開発)をXMASS検出器の内部に挿入し、較正源から放出される122keVガンマ線に対する検出器応答を詳細に調べた。検出器内部の様々な位置で取得したデータから、事象の発生位置がシミュレーションの期待通りの位置分解能で再構成されることが確認された。エネルギー分解能に関しては、検出器内に残存している微小な電場の影響で、シミュレーションで期待される値より悪くなることが昨年までの研究で分かっていたが、本年度は、較正源を駆動している無酸素銅製の部品に工夫を施し、電場の影響を0.5%以下に抑えることが可能になった。
また、昨年度から引き続き、55Fe較正源から放出される5.9keVのエックス線のデータの取得・詳細解析も行った。較正源からのエックス線は、厚み50ミクロンの真鍮製窓を通りぬけた後に液体キセノン中で光電吸収を起こし、シンチレーション光を放出する。5.9keVエックス線の液体キセノン中での吸収長は約5ミクロンと短いため、較正源(半径4mmの円柱形)自身はシンチレーション光の約50%を吸収・反射する(較正源自身の影効果)。本研究により、5.9keVという低エネルギー事象に対して、較正源の影効果を正しく考慮に入れたシミュレーションによる期待通りの検出器応答を確認することに成功した。
これらの結果から、XMASS検出器のエネルギースケールと直線性からのずれの系統誤差の算出を行い、暗黒物質探索の感度を正しく評価することが可能になった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] XMASS detector2013

    • 著者名/発表者名
      K.Abe, et.al. (XMASS collaboration)
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A

      巻: 716 ページ: 78-85

    • DOI

      10.1016/j.nima.2013.03.059

    • 査読あり
  • [学会発表] XMASS実験: 暗黒物質探索I

    • 著者名/発表者名
      竹田敦
    • 学会等名
      日本物理学会 2012年秋季大会
    • 発表場所
      京都産業大学
  • [学会発表] XMASS実験: 自己遮蔽を用いた暗黒物質探索

    • 著者名/発表者名
      竹田敦
    • 学会等名
      日本物理学会 第68回年次大会
    • 発表場所
      広島大学東広島キャンパス

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公開日: 2014-07-24  

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