研究課題
私は一般相対論に代わる重力理論を用いて非Kerrブラックホールの事象地平線の位相の研究を行い、その位相空間がスピン変数の臨界値を越えて変化するだろうと推察した。特に、Kerrタイプより長球状に変形した高速で回転するブラックホールは二つの離れた地平線に発展してそれぞれが2-球体の位相を持つようになり転移スピン変数はa〈1となること、Kerrタイプよりも偏平状に変形した高速で回転するブラックホールはトロイド上位相の地平線を持ち転移スピン変数はa=1になること、である。私はて非Kerr背景における薄い円盤の内側の端を研究し、そこでの諸現象がKerrブラックホールのまわりの場合よりもずっと豊富であることを示した。例えば、赤道面上の円軌道は垂直方向に不安定(Kerrの場合は常に垂直方向に安定)で、もっとも内側の安定軌道(ISCO)上のガスが素早く中心物体に落下出来ないでISCOとコンパクト物体の間に捕獲されるかもしれない。AGN(活性銀河核)が明るい事、そして銀河の中心にある超重量のコンパクト物体を回転させる最も効果的な方法が薄い円盤からの物質の流入である事の二つの事実から、私は銀河核内の超重量ブラックホールのスピン変数の最大値の制限がそれらの特性とは関係なく推測できることを示した。保守的に見積もった制限はa〈1.2である。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件)
Physics Letters B
巻: Volume : 706 Issue : 1 ページ: 13-18
DOI:10.1016/j.physletb.2011.10.059
巻: Volume : 705 Issue : 1-2 ページ: 5-8
DOI:10.1016/j.physletb.2011.10.005
Physical Review D
巻: Volume : 83 Issue : 10 ページ: 103003
DOI:10.1103/PhysRevD.83.103003
Physical Review D, 084034
巻: Vol.84 ページ: 1-13
10.1103/PhysRevD.84.084034
JCAP, 009
巻: 1105 ページ: 1-20
10.1088/1475-7516/2011/05/009
Europhysics Letter 50002
巻: Vol.94 ページ: 1-5
10.1209/0295-5075/94/50002