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2010 年度 実績報告書

ゲージ・重力対応における非相対論的極限の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22740160
研究機関京都大学

研究代表者

吉田 健太郎  京都大学, 理学研究科, 助教 (30544928)

キーワード超弦理論 / ゲージ・重力対応 / 可積分性 / 非相対論的極限
研究概要

近年の超弦理論の研究において、ゲージ理論と重力理論の双対性(ゲージ・重力対応)は中心的な研究テーマの一つである。本研究課題では、このゲージ・重力対応の拡張として、非相対論的極限を研究することを目的としている。
本年度の研究においては、1)AdS空間中のM2ブレーン解の半古典近似,2)squashした3次元球面を標的空間に持つ2次元シグマ模型の古典可積分構造について議論し、それぞれ論文(査読有)として出版した。
1)のテーマについては、AdS_4xS^7/Z_k上のM2ブレーン作用から出発し、静的な1/2BPS古典解の周りで半古典近似をおこない、その揺らぎのスペクトラムを求めた。Z_k orbifoldingを通じて、タイプIIA型超弦理論にreductionした場合のスペクトルについても調べた。また、このスペクトラムのAdS空間の境界での振る舞いを議論し、対応するウィルソンループの微小変形について考察した。ここで議論した半古典近似は、Newton-Hooke代数との関係から
AdS/CFT対応における非相対論的極限としても解釈できる。
2)のテーマについては、squashした3次元球面上の2次元シグマ模型の古典可積分構造について、無限次元対称性の観点から考察した。ここで扱ったsquashed sphereは、二重ウィック回転を通じてAdS空間の変形と関係しており、その変形はゲージ理論側の非相対論的極限と関係すると期待されている。このシグマ模型の可積分構造に関する考察から、非相対論的なAdS/CFTの背後に潜む構造を明らかにすることは今後の課題である。この研究内容については、大阪梅田で開催された第4回日露working seminarにおける招待講演で研究発表をおこなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Semiclassical analysis of M2-brane in AdS_4 x S^7/Z_k2010

    • 著者名/発表者名
      阪口真, Hyeonjoon Shin, 吉田健太郎
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics

      巻: 12 ページ: 0-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hidden Yangian symmetry in sigma model on squashed sphere2010

    • 著者名/発表者名
      川口維男, 吉田健太郎
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics

      巻: 11 ページ: 0-10

    • 査読あり
  • [学会発表] Hidden Yangian symmetry in sigma model on squashed sphere2010

    • 著者名/発表者名
      吉田健太郎
    • 学会等名
      第4回日露working seminar
    • 発表場所
      大阪、梅田(招待)
    • 年月日
      2010-11-30

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公開日: 2013-06-26  

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