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2010 年度 実績報告書

恒星温度での炭素―ヘリウム核融合反応率測定

研究課題

研究課題/領域番号 22740170
研究機関九州大学

研究代表者

藤田 訓裕  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (60532364)

キーワードヘリウム燃焼
研究概要

天体エネルギーでの炭素・ヘリウム融合反応^<12>C+^4He→^<16>O+γの断面積および天体S-factorの測定を九州大学タンデム加速器施設において行った。炭素ビームとヘリウムガス標的を用い、核融合反応で生成した酸素の数を検出器で測定した。今年度は反応エネルギーEcm=1.5MeVでの測定を行った。実験期間は10日でおよそ、120個の^<16>Oを測定した。断面積を10%の精度で得るには^<12>Cビームのバックグラウンドを10^<-17>まで除去する性能が必要であったが、スリットの改良とビーム輸送系の改良によって達成することが出来た。その結果、反応断面積とS-factorの値を誤差10%以内で求める事に成功した。これにより酸素を直接測定する方法では我々が世界最先端となった。
また、実験装置の開発については以下の事を行った。
1.バックグラウンド削減のためのビームスリットと真空系の改良
本研究では炭素粒子によるバックグラウンドイベントを如何に除去するかが最大の問題である。そこで、ビーム輸送系のシミュレーションを行い、バックグラウンド源の発生源を突き止め、新たにビームスリットを導入することで削減に成功した。また、ビーム輸送ダクト内の真空度とバックグラウンドの発生量にも相関があることを発見し、真空ポンプの増設により発生量の削減に成功した。
2.制御機器用モニター系の開発
最終目標の0.7MeV実験では約1ヶ月の測定が必要であるが、実験機器の全てを1ヶ月以上の長期にわたって安定に動作させる為に、機器を自動でモニターし異常検知するシステムが必要であった。今年度は主に高周波装置のモニター系を作成し、実験の高効率化を達成した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Direct Measurement of ^4He(^<12>C,^<16>O)γ Reaction at KUTL2010

    • 著者名/発表者名
      K.Fujita, et al.
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings

      巻: 1238 ページ: 211-213

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Direct measurement of ^4He(^<12>C,^<16>O)γ reaction near stellar energy2010

    • 著者名/発表者名
      K.Fujita, et al.
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings

      巻: 1269 ページ: 289-294

    • 査読あり
  • [学会発表] Measurment of ^4He(^<12>C,^<16>O)γ near Stellar Energy by Inverse Kinematics2010

    • 著者名/発表者名
      K.Fujita, et al.
    • 学会等名
      韓国物理学会2010年秋期年次大会
    • 発表場所
      韓国、Phoenix Park,Pyeong-Chang
    • 年月日
      2010-10-22
  • [学会発表] Direct measurement of ^4He(^<12>C,^<16>O)γ reaction near stellar energy2010

    • 著者名/発表者名
      K.Fujita, et al.
    • 学会等名
      11th Symposium on Nuclei in the Cosmos (NIC XI)
    • 発表場所
      ドイツ、ハイデルベルグ
    • 年月日
      2010-07-19

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公開日: 2012-07-19  

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