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2010 年度 実績報告書

連星中性子星合体とショートガンマ線バースト

研究課題

研究課題/領域番号 22740178
研究機関京都大学

研究代表者

木内 建太  京都大学, 基礎物理学研究所, 研究員 (40514196)

キーワード宇宙物理 / 重力波 / 一般相対性理論
研究概要

宇宙で起こる高エネルギー天体現象では、地上実験では到達不可能な高密度・高温状態が実現されるため、物理学既知の4つの相互作用全てが本質的になる。しかし、これら天体現象は一般的に、動的かつ非対称という特徴のため、解析的な取り組みはほぼ不可能である。よって数値シミュレーションによるモデル化が不可欠である。本申請課題では連星中性子星合体を研究対象とし、具体的には数値相対論シミュレーションを実行する。数値相対論とは一般相対論的重力場の基礎方程式であるアインシュタイン方程式と相対論的流体方程式を数値的に同時に解くことで、強重力場での現象をコンピューター上で解き明かす研究分野である。重力波の理論波形を求める強力な研究手段でもある。連星中性子星とは中性子星2つからなる連星であり有望な重力波源である。同時に、ショートガンマ線バーストと呼ばれる爆発的天体現象の中心動力源の有力候補である。本年度研究では、数値シミュレーションコードの開発を行った。
具体的には、ニュートリノ漏れ出し法による輻射輸送と相対論的平均場近似に基づいたShen状態方程式を実装した数値相対論用シミュレーションコードを作成した。また、これとは独立に一般相対論的磁気流体コードの作成も同時に行った。前者のコードを用いて、1.6-1.6太陽質量、1.5-1.5太陽質量と1.35-1.35太陽質量を持つ連星モデルについてシミュレーションを行い、放出重力波とニュートリノについて解析を行った。後者のコードを用いて、中性子星磁場の安定性を調べた。また、後者のコードを用いて、ブラックホールと降着円盤の安定性を調べた。得られた結果は学術論文として投稿中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Jet propagations, breakouts and photospheric emissions in collapsing massive progenitors of long duration gamma ray bursts2011

    • 著者名/発表者名
      H.Nagakura, H.Ito, K.Kiuchi, S.Yamada
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal

      巻: 730 ページ: 80-1-18

    • 査読あり
  • [学会発表] 数値相対論で解き明かす一般相対論的天体現象2011

    • 著者名/発表者名
      木内建太
    • 学会等名
      HPCS2011
    • 発表場所
      産業技術総合研究所、つくば市
    • 年月日
      2011-01-19

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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