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2010 年度 実績報告書

ナノ隔膜を用いた超薄型液体/固体水素標的の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22740189
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

西村 美月 (倉田 美月)  独立行政法人理化学研究所, 櫻井RI物理研究室, リサーチアソシエイト (60392065)

キーワード有機薄膜 / 極低温
研究概要

本研究課題の最初の難関であり、本年度の目標であったところの薄膜の耐低温、耐圧のテストを遂行した。
ナノメンブレムの協力の元、約200nm厚×30mmΦの膜を2枚入手することができた。膜の径に合わせてテスト用のガスセルを作成した。薄膜は想定していた以上に非常にもろく、薄膜の取扱い、固定方法についても工夫を必要とした。これまでに蓄積された手法を採用して薄膜をセルのウィンドーフレームへの固定に成功した。薄膜を接着固定したウィンドーフレームをセル本体に取り付ける際、生じた圧力差でもろくも薄膜は破壊してしまった。このままではわずかな圧力差にも耐えられない事が分かり、薄膜の機械的強度を増す工夫が必要であると結論した。
一方、耐低温に関して一般に低温では膜の弾性係数が高くなることが知られているが、改めて検証するため、市販かつこれまで用いたことの無い最薄の12μmの有機膜であるマイラー膜を用いて温度による強度依存性のテストを行った。常温に比べて30Kという極低温ではマイラー膜の弾性係数が約2倍に増大し、降伏の限界点も高くなる事を検証することができた。つまり極低温での検証が必須であり、有機材料に対して期待が持てる結果といえる。
そこで、一つにはナノメンブレムの薄膜に金属例えば銅などを薄く蒸着し機械的強度の増大を図る。また別の機関にこれに変わる薄膜の提供を依頼し,広く材料の比較検討を進める方針で開発研究を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Development of the cryogenic system CRYPTA for a deuterium gas target2011

    • 著者名/発表者名
      M.Kurata-Nishimura
    • 雑誌名

      RIKEN Accelerator Progress Report

      巻: 44(in press)

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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