種々の表面上に有機磁性薄膜を作製し、超短パルスレーザー及びシンクロトロン光を用いた磁気特性・電子状態評価を行った。磁気特性評価では、下地基板の有機磁性体(マンガンフタロシアニン)薄膜に与える影響を明らかにし、特に強磁性金属の場合、界面第1層の有機磁性体のみが、下地と同じ磁化挙動を示すことがわかった。電子状態評価では、まず2光子光電子分光および2光子光電子磁気円二色性測定システムを構築した。このシステムを用いてマンガンフタロシアニン薄膜の占有・非占有電子状態を明らかにした。さらに約200fsの時間分解能でポンプ-プローブ法による時間分解測定に成功した。
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