研究課題
若手研究(B)
本研究では高温超伝導銅酸化物におけるクーパー対の生成メカニズムを解明するべく,Cuより大きなスピンを持つNi置換がスピン揺らぎに与える影響を中性子散乱により調べ,砂時計型の磁気励起の分散の節にあたる特性エネルギーE_<cross>がNi置換と共にTcに比例して小さくなることを見出した.この磁性同位体効果とも言えるNi置換効果は,高温超伝導銅酸化物におけるクーパー対の生成メカニズムに反強磁性ゾーン中心,E_<cross>近傍のスピン揺らぎが重要な役割を果たしていることを示している.
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