研究概要 |
平成22年度の研究体制をベースに、国内外の実験理論グループとの協力し、新しい研究体制を確立し、研究に関する議論、論文の打ち合わせを中心に、多くの研究者と議論し、研究交流を活発に行った。またそれらを起点にして数多くの研究者と共同研究を進行中である。またさらに従来のテーマに加えてグラフェンにおける磁場下閉じ込めに注目した,さらにはグラフェンなどの新しい型の準粒子が発現する舞台の量子デバイスへの応用など次世代エレクトロニクスへとつながる可能性も追求した。本研究では、研究代表者が以前から研究を継続しているDiracFermion型の準粒子を始めとして、最近いくつかの超伝導体での実現を提案しているMajoranaFermion型の準粒子など、従来は主に素粒子物理学の文脈で議論されていた粒子が、ここ数年、グラフェン(=単原子層グフファイト)など固体中に新しい型の準粒子として発現することに注目しているが、その基礎的な側面の系統的研究から開始し、既に予備的な共同研究/議論をおこなっている国内外の実験/理論グループと密接にコンタクトをとり、新しい型の準粒子を理論的な観点から予言し制御すること(量子デザイン)のみならず関連するデバイスデザインなど工学的応用をも視野にはいってきた。より具体的には、実験グループと共同で、グラフェンナノデバイスのデザイン/実装/理解が進行中であり、その内容については一部すでに発表済みである。これは磁場下閉じ込めという大きな枠組みのなかで理解され、今後展開/転回が期待できると考えている。
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