現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
固体中に発現するDiracFermion・超伝導体に発現するMajoranaFermionなど相対論的準粒子の基礎理論の確立を目指した。既に発現を提案/発表しているいくつかの物質に関してより定量的な実験の提案をおこない事実を確立する方向へ進展があった。当初研究計画では平成22年に基礎理論を構築し、平成23から25年にわたって、実験グループと共同で実装/実験をこころみる予定であったが、予定より早く研究が進展し、新しいグラフェン単電子トランジスタ/世界で初めての磁場誘起単一電子輸送の実験に成功した(プレプリント)。また半古典理論/シミュレータによる定性的予言/解釈にも成功した。この内容はInternational Conference “Smart Materials, Structures and Systems”, Montecatini Terme, Italy, 10-16 June, (2012)における国際会議招待講演をはじめとした場所で発表をおこなっている。対応する理論も一部発表した。より系統的・定量的な研究を展開したい。さらに今後の‘量子’シミュレータの導入のためのインフラを次のステップに格上げする準備も開始した。国内外の実験理論グループとの協力し、研究体制を発展させ、研究に関する議論、論文の打ち合わせを中心に、国際会議などで発表し、多くの研究者と議論し、研究交流を活発に行った。すでにベースとなる計算機環境は整い始めた。今後は、これを基礎により高度な計算機環境を導入し発展する端緒につけた。
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