• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

大腸菌のミクロな振舞いと集団的パターン形成を繋ぐ階層的秩序形成の理解

研究課題

研究課題/領域番号 22740249
研究機関千葉大学

研究代表者

櫻井 建成  千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60353322)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード化学物理 / 数理物理 / 非線形科学
研究概要

大腸菌の細胞個々の動きと細胞間の相互作用、そして集合した時のマクロな振舞など、各階層で観測される秩序形成は良く研究されている。また大腸菌のマクロな秩序形成は非平衡系におけるパターン形成の一例として知られている。しかし、大腸菌の振舞についてミクロからマクロを物理的に繋ぐ研究は少ない。本年度は、個々の大腸菌の動きの統計量とマクロな秩序構造の関係を明らかにすることを目的とした。具体的には、(1)走化性大腸菌、および、走化性のない大腸菌による伝搬するマクロなパターンの波頭伝搬速度の測定、(2)初期栄養濃度を変数とした個々の大腸菌の動きの観測によるマクロな物理量である有効拡散係数の同定、(3)上記の結果を取り入れた数理モデルの提案、を行った。
その結果として、(1)走化性大腸菌による伝搬するマクロなパターンの波頭伝搬速度は、初期栄養濃度と負の相関があることが分かった。走化性のない大腸菌の波頭伝搬速度は、初期栄養濃度に正の相関がある(もしくはほとんど依存しない)ことが分かった。またその伝搬速度は同一の条件において、2つ(伝搬速度が速い場合と遅い場合)取りうることが分かった。(2)個々の大腸菌の動きの統計量から、走化性大腸菌の有効拡散係数は栄養濃度に依存しないことが分かった。走化性のない大腸菌はその伝搬速度に依存して有効拡散係数が変化していることが分かった。(3)上記の結果を加味した数理モデルの提案を行った。特に走化性のない大腸菌の場合、上記(2)の実験結果より、有効拡散係数の違いが現れたことから、それを数理モデルに反映させた結果、実験結果を再現することに成功した。
最後に、上記実験結果、数値実験結果をまとめ、論文として投稿する準備をしているところである。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Pattern formation in a growth-diffusion-chemotaxis system2012

    • 著者名/発表者名
      Tatsunari Sakurai
    • 学会等名
      Active Dynamics on Microscales: Molecular Motors and Self-Propelling Particles
    • 発表場所
      ローレンツセンター(オランダ・ライデン)
    • 年月日
      20120917-20120921
  • [学会発表] A macroscopic pattern by an individual E. coli in a growth-diffusion-chemotaxis system

    • 著者名/発表者名
      Tatsunari Sakurai
    • 学会等名
      Japanese-German Workshop "Emerging Phenomena in Spatial Patterns“
    • 発表場所
      マグデブルグ大学(ドイツ・マグデブルグ)

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi