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2010 年度 実績報告書

十分発達した電磁流体乱流の計算科学:普遍性の検証及び情報縮約手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22740255
研究機関名古屋大学

研究代表者

芳松 克則  名古屋大学, 工学研究科, 助教 (70377802)

キーワード流体 / 計算物理 / 数理物理 / 応用数学
研究概要

本研究の目的は、(1)十分発達した電磁流体乱流(MHD乱流)の大規模直接数値計算(DNS)データを解析し、乱流の統計理論・情報縮約手法の中核をなす統計的普遍性を検証すること、(2)ウェーブレット解析に基づく情報縮約手法(CVCS手法)を開発することである。最も規範的なMHD乱流の一つである周期境界条件を満足する3次元MHD乱流場に的を絞り研究を実施した。平成22年度に得られた成果の概要を以下に示す。
(A).非等方性MHD乱流の3次構造関数に対する一般化された4/5則の導出及びそのDNSデータを用いた検証を行った。レイノルズ数の増加につれ、3次構造関数が4/5に漸近すること、非等方性の影響が電気伝導性をもたない流体の乱流に比べずっと大きいことなどが分かった。
(B).一様磁場の無いDNSデータ及び、一様磁場がある低磁気レイノルズ数のMHD乱流のDNSデータの直交離散ウェーブレット解析を行った。主要な統計量のスケール依存性を調べた。オイラー加速度がラグランジュ加速度と同程度の間欠性を示すこと、速度場と磁場が同じ方向を向く傾向が、他の組み合わせよりも強いことなどが分かった。
(C).開発したCVCS手法は、DNSの自由度の僅か約6%の自由度を保持するだけで、DNSで得られたエネルギー、渦度のPDFなどの統計量だけでなく秩序構造の場所もよく再現した。
得られた成果により、MHD乱流の普遍性の解明が進み、MHD乱流の適合格子シミュレーション手法はじめとする計算科学的MHD乱流モデルの開発が促進されると期待される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] ウェーブレット解析に基づく電磁流体乱流の秩序構造シミュレーション2010

    • 著者名/発表者名
      川原康弘, 芳松克則, 岡本直也
    • 学会等名
      第24回数値流体力学シンポジウム
    • 発表場所
      慶応大学日吉キャンパス(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2010-12-20
  • [学会発表] 3次元非圧縮性一様等方乱流における、ウェーブレット解析に基づく情報縮約2010

    • 著者名/発表者名
      岡本直也、芳松克則、K.Schneider、M.Farge、金田行雄
    • 学会等名
      平成22年度共同利用研究集会「乱流現象及び非平衡系の多様性と普遍性」
    • 発表場所
      九州大学応用力学研究所(福岡県春日市)
    • 年月日
      2010-11-13
  • [学会発表] 乱流のウェーブレット解析-情報縮約手法の開発-2010

    • 著者名/発表者名
      芳松克則
    • 学会等名
      RIMS共同研究「ウェーブレットの発展と理工学的応用」
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所(京都市)
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] 一様等方性乱流の秩序渦度シミュレーション2010

    • 著者名/発表者名
      芳松克則, 岡本直也, 金田行雄
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      大阪府立大学(大阪府堺市)
    • 年月日
      2010-09-25
  • [学会発表] ウェーブレット解析による乱流の情報縮約手法2010

    • 著者名/発表者名
      芳松克則, 岡本直也
    • 学会等名
      第4回シミュレーション科学シンポジウム
    • 発表場所
      自然科学研究機構核融合科学研究所(岐阜県土岐市)
    • 年月日
      2010-09-15

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公開日: 2012-07-19  

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