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2010 年度 実績報告書

ジャミング転移の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22740260
研究機関青山学院大学

研究代表者

大槻 道夫  青山学院大学, 理工学部, 助教 (30456751)

キーワード物性基礎論
研究概要

ジャミング転移の理論的研究として、申請時に研究課題として「(1)一般の系でのジャミング転移の現象論」、「(2)輸送係数と相関関数の特異性」、「(3)ジャミング転移の第一原理的理論の構築」の3つを設定した。
(1)に関しては粒子間相互作用に接線摩擦の入った系でのジャミング転移のシミュレーションを行い、転移点への摩擦の影響と履歴依存性の存在を発見した。また、それらの新規な現象の発見とともに、接線摩擦のない系で得られた臨界指数が接線摩擦の入った系でもそのまま適用できることも判明した.これは、本研究課題の元になった申請者の理論の有用性を示すものであり、その他の高密度系への理論の適用可能性を示唆している。これらの結果を論文にまとめて、Phys.Rev.Eに掲載が決定している。
(2)に関しては、申請時から課題が受理されるまでに進展があった。剪断粉体の弾性極限をとることで、理論が完成していた剪断粉体と通常の平衡系の比較を行い、剪断粉体での輸送係数の特異性が平衡系の特異性とどのように接続するかを検証した。特に、剪断分体系と平衡系でその発散の臨界指数に食い違いがあったのだが、それが連続的に接続することか判明したのが主要な成果となっている。Progress of Theoretical Phvsics Supplement 184,110(2010)にその成果をまとめたが、課題が受理される前に出版されてしまい、本報告書の研究成果欄には記載されていない。
また、(3)に関しては共著者の鄭氏、早川氏と剪断粉体系におけるモード結合理論の理論を構築した。この理論は第一原理的であり、ジャミングを取り扱えるようになっている。その成果をまとめた論文は、現在、投稿直前になっている。上記のように、申請時に予定していた課題は概ね達成されており、順調に研究成果をあげたといえる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Jamming transition for sheared frictional granular materials2010

    • 著者名/発表者名
      Michio Otsuki
    • 学会等名
      Recent Progress in Dissipative Particles
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2010-11-24
  • [学会発表] 粉体レオロジーの履歴依存性と臨界スケーリング2010

    • 著者名/発表者名
      大槻道夫、早川久男
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2010-09-23

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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