・既存の4つの永久四重極磁石の3次元マッピング磁場測定を行った。それらより、磁場がほぼ均一とみなせる領域(multipole効果が無視できる範囲)を決定し、それに見合ったコリメータを作成した。永久四重極磁石のダブレットを真空層内部にホールドするためのアライメント機構付ステージを作成し、微調整が可能なものとした。 ・上記の4つの永久四重極磁石のうち、2MeVの陽子のエミッタンス測定を行うために、既存のチェンバー内部でのジオメトリカルな制限を考え、使用できるペアを決定し、PARMILAコードを用いて想定される軌道計算パターンの導出をおこなった。 ・さらに、コリメータ内部においても、multipole効果を入れて粒子の軌道計算を行うために、3Dの粒子トラッキングコード(OMNITRAK)を用いて、PARMILAによる計算(2D計算による近似の効果)の誤差を見積もった。 ・前年度まで最大エネルギー4MeVの陽子線の発生に比して、最高エネルギー23MeVの陽子線発生に成功した。これは、限られたレーザーのエネルギーでより高エネルギーの陽子線発生を行うために、集光強度の向上を図った結果である。
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