研究課題
QM/MM法と3D-RISM-SCFの連成計算プログラムコード(QM/MM/3D-RISM)の開発を行った。MM部分のプログラムはTinkerを採用した。Tinkerは無料で配布されているコードで自由にソースコードを変更することができる。本コードを用いて、プロフラビンによる選択的DNAインターカレーションの研究を行った。まず、本研究では有限の長さ(~10塩基対)のDNA分子が無限の水に入っている(無限希釈)系を考える。DNAの中央付近のインターカレーションに直接関与する2塩基対とインターカレーターであるプロフラビンを量子化学的に扱うQM領域とし、その両端の電荷移動に直接関与しない部分は古典的な分子力場で扱うMM領域とする。溶媒はすべて3D-RISMで扱った。本研究の成果はJournal of Molecular Liquids誌にて発表した。また、QM/MM/3D-RISMでDNAを扱う際にQM領域の原子に対して部分電荷を決定するが、その際に発生する計算の不安定性を回避するためにRESP法を導入し、プログラムを行った。これによりDNAのように強く分極した部位を持つ分子に対しても安定して計算を行えることを確認した。
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