本研究は、分子末端を持たず、もっとも単純で美しい形の高分子である環状高分子の物性について理論とシミュレーションで知見を得ることを目的とする。溶融体中のTrivial-ringポリマーの拡がりについて、シミュレーションと実験の結果が一致した。希薄溶液中で非摂動状態となるθ温度をlinearとTrivial-ringなどで比較し、Trivial-ringの温度が低いことを見いだし、トポロジー問題を論じた。一方、より効率的なシミュレーションアルゴリズムの研究開発を行った。このFCC格子とTrans-Locationを使用する高効率のアルゴリズムを使うことによって上記の成果が得られた。
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