研究概要 |
(1)データコンパイル 実際の解析に用いるデータ量は莫大であるため、通常ただちに記録を利用できる状態にはない.本研究では、J-arrayの連続データ、F-netの連続データ、MeSO-netの連続データを使用する.そのために、大量の波形データを保存するストレージ及び,波動場を時々刻々モニターするためのシステムが必要である.F-netのデータ(1997年から)、MeSO-netは(2009から)、Jarrayは(1998年から)のデータをハードディスクに吸い上げ、地震研の特性の情報を含めてデータベース化した. (2)解析手法の開発 時間変化を見積もるためには、励起源の不均質の効果がどの程度結果にバイアスを作るかを、きちっと評価する必要があるNishida and Fukao[2007]では、Normal mode theoryを用いて全球的な地震波の励起の問題に対して、励起源の空間分布の上下動に対する応答を正確に評価した.この理論を、不均質媒質に対して拡張した。また上下動だけでなく水平動も評価し論文としてまとめた(Nishida,2011,in press). (3)予備的解析 コンパイルしたMeSO-netデータを用いて、関東平野の平均構造を推定した。この構造を初期モデルとし時間変化の検出を試みる予定である.
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