研究概要 |
初期火星的な条件下で生じる大気主成分の凝結をともなう対流の流れ場と雲の分布を, 2 次元雲解像モデルを用いて数値的に調べた. 過飽和が許容されない場合, 凝結は領域全体としては継続的に生じる.凝結高度より下には細胞状の乾燥対流が生じ, 凝結高度より上の領域では内部重力波が卓越する. 内部重力波に伴う鉛直流に対応して波状の雲構造が生じる. 過飽和が許容される場合, 凝結は準周期的なイベントとして生じる. 強い上昇流は雲頂付近にのみ存在し, 雲層全体を貫くような上昇流は生じない. 凝結核数混合比を大きくすると, 流れ場と雲分布の特徴は過飽和を許容しない場合の結果と似たもとのなる.
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