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2011 年度 実績報告書

次世代の粒子加速研究を支える中間エネルギーイオン分析器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22740327
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

笠原 慧  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (00550500)

キーワード宇宙プラズマ / 粒子計測 / 中間エネルギーイオン / 放射線帯探査
研究概要

磁気圏プラズマ研究において,中間エネルギー荷電粒子(10-200keV/q)の観測はエネルギー輸送の観点から非常に重要である.ところが過去の探査では技術的困難のため,このエネルギー帯の詳細な観測は少ない.この点に着目した申請者はこれまで,新たな粒子計測の要素技術開発に取り組んできた.本研究では申請者が培ってきた要素技術を活かし,衛星搭載可能な中間エネルギーイオン分析器を試作する事とした.各要素技術を統合した実証試験は,近い将来の放射線帯探査(ERG衛星計画)に向けた急務であり,磁気圏尾部探査(SCOPE計画)や外惑星探査(EJSM/JMO衛星計画など)のためにも必要な布石である.
本研究では,2年間で中間エネルギーイオン分析器のERG衛星搭載モデルを製作・試験できるよう作業を進めた.この分析器では,time-of-flight(TOF)すなわちイオンの飛行時間を計測する事で,イオンの質量(イオン種)を同定する.また,この分析器は単純にイオン種を同定する機能だけでなく,放射線帯領域での激しいバックグラウンドノイズに耐えられる性能が必要であり,そのような設計を施した.1年目に数値シミュレーションを用いて行った形状設計に基づき,今年度はイオン質量分析器を製作した.この分析器に実験室で10-120keV/qのイオンビームを照射して性能を試験したところ,シミュレーション通りの性能を確認する事が出来た.すなわち,設計要求通りのイオン質量弁別機能(H+,He++,He+,O+等の分離機能)を有する事がわかった.実際のデータ取得に際しては,シミュレーションに取り込まれていない電気信号処理に起因する時間分解能劣化(ひいては質量分解能劣化)が懸念されたが,実験結果は期待以上のものであった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Background and dose estimation for future X-ray observations in the Jovian magnetosphere2011

    • 著者名/発表者名
      笠原慧, 江副祐一郎, 木村智樹, 三好由純, 山崎敦
    • 学会等名
      SGEPSS秋講演会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2011-11-04
  • [備考] 試験の実施が年度後半になったため,成果発表は平成24年度に引き続き行う(次の発表は5月に千葉で開催される地球惑星科学連合大会にて行う)

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公開日: 2013-06-26  

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