研究概要 |
IODP第325次航海においてグレートバリアリーフ陸棚斜面で掘削された堆積物コアに産出する大型底生有孔虫群集を分析し、推定される古水深から最終氷期最盛期以降の海水準変動を復元した。群集組成に基づく多変量解析の結果、5つの有孔虫化石群集が認められた。これらの中でBaculogypsina sp.とCalcarina spp.を優占する群集Aが過去の海水準の指標となる。群集の層位変化と有孔虫化石の放射性炭素年代に基づくと、約30,000年前まで海水準は現海水準より約-80 m の位置にあり、その後徐々に低下したと考えられる。そして約20,000年前~約19,000年前に海水準は約-120~-130 mまで最も低下したと考えられる。
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