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2012 年度 実績報告書

岩石の風化における化学的過程と物理的過程の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 22740345
研究機関大阪大学

研究代表者

横山 正  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60403101)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード岩石-水相互作用 / 風化 / 溶解
研究概要

岩石の風化は,物理的過程と化学的過程の複雑な相互作用の結果として進行する.本年度は,河川において転動した岩石等との衝突によって岩石の風化が進む現象に着目して,化学風化(溶解)と物理風化(粒子の分離)の進み方を調べる実験を行った.実験には,硬さが異なる同一産地の3つの砂岩(Berea砂岩,アメリカ)を用いた.リバウンド式硬度計で測定した各岩石の平均の硬さ(Leeb硬さ)は,硬い方から順に644 HL,541 HL,407 HLであった.これらの岩石を21 mm×16 mm×5 mmの大きさに整形し,水中で岩石にナイロン被覆鉄球(直径19 mm)を繰り返し衝突させて,岩石の重量および水中の溶存元素濃度の時間変化を測定した.25℃において2~22日間行った実験によって得られた平均の重量減少速度(物理風化速度+化学風化速度)は,硬い岩石ほど小さく,岩石の硬さと重量減少速度との間には指数関数的な関係が見られた.一方,造岩鉱物の溶解によって,時間の経過と共に溶液中のCa,Mg,Si等の元素濃度が増加した.この溶存元素濃度の時間変化から,化学風化速度を算出した.その結果,実験期間中の全体の物理風化量は化学風化量と比べて約4~370倍多く,硬さが小さい岩石ほど相対的に物理風化の寄与が大きくなった.また,化学風化速度の変動幅に比べて,物理風化速度の変動幅が大きい傾向が見られた.これらの知見は,河川等における岩石の風化の進み方,および溶存元素と鉱物粒子の輸送の量的関係を考える上で有用と考えられる.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2014-07-24  

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