TiO_2とジシアノメチレン化合物(TCNX)の界面錯体を用いた有機系太陽電池の高効率化を目的に、界面電荷移動吸収と電子移動過程の制御を行った。実験の結果、TCNQに電子供与性置換基であるメチル基を四つ導入することで、吸収波長領域を約900nmの近赤外領域まで拡張できることがわかった。また、アルカンジオール共吸着剤により、短絡電流密度が約15mA/cm^2まで向上し、さらに、グアニジニウムイオンを電解液に添加することで開放電圧が増加することがわかった。以上の研究により、エネルギー変換効率が本研究以前の約2%から約3. 5%に大幅に向上した。
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